美しい日本の言葉

デュラン/れい子  1942年生まれ。文化学院美術科卒業。博報堂でコピーライターとして活躍、受賞多数。76年、スウェーデン人と結婚。スウェーデン、オランダ、ブラジルに住む。77年、「英国国際版画ビエンナーレ」で銅賞受賞。ロンドン、パリ、アムステルダムなどで個展、グループ展。その後、欧米のアーティストを日本へ紹介する。2000年、南仏のプロヴァンスに移住して執筆活動を開始。一見単なる日本語の解説書かと思いきや、6つの日本語を切り口に、国際人になるために必要なことについて考えさせる一冊です。 言葉の解説にあたっては、戦時中日本が諸外国やその国民に対して行った数々の具体的なエピソードをもとに紹介されているので、諸外国と日本人に歴史認識の違いがあることや、日本が諸外国にどう見られているのかなど、海外からの視点で日本の国民性や文化を考えることもでき、大変勉強になりました。 本書で取り上げられている6つの「お」がつく言葉については、これまでその意味など深く考えたことがありませんでしたが、本書を読んで、日本人の国民性が現れていることに気がつかされます。 特に「おかげさまとは、自分だけでやれたんじゃないということ」や、「おてんとさまが見ているとは、どんなことも手を抜かない仕事をするということ」という一文にはなるほどと思いました。 小さい子供がいるので、これらの言葉について、きちんと意味も理解して使える日本人になれるよう、教えていこうと思います。